卵子提供・代理母出産の入り口に立つには

先日入社しました横田と申します。

卵子提供・代理母出産の入り口に立つために、勉強の日々を過ごしております。

自己紹介

少しですが私自身のことを紹介させて頂きます。看護師経験はあるものの癌領域であったため産婦人科は分野外である上に、不妊治療という難解で常に情報が更新される業界で、既に治療をご経験されている皆様の支えになれるよう努めて参ります。

卵子探しています: 世界の不妊・生殖医療現場を訪ねて

入社に際し何冊か書籍を読みましたが、今回は宮下 洋一著の「卵子探しています: 世界の不妊・生殖医療現場を訪ねて」(2015年発行)の話をさせていただきます。

既にご存知の方も多いと思いますが、著書は筆者がスペインの街中で卵子提供のポスターを見つけたところから始まります。彼はジャーナリストとして世界を股にかけて活躍されている方ですが、この書籍の中だけでも日本を含む6か国を取材し、国ごとの医療の比較のみならず、現地で不妊治療を受けた人々インタビューも含めてまとめられています。

単なる技術や方法の比較のみではなく、「出自を知る権利」に対する国間の絶妙な捉え方の違いや、そもそも不妊治療において「誰の幸せを最優先するか」という国民・政府のスタンスの違いが、彼の考察と共に表記されているところが本書籍の魅力であると思います。

※「出自を知る権利」については2024年1月12日(https://www.medi-bridges.com/blog/2024/01/3811/)をご参照ください。

不妊治療の方向性

「誰の幸せを一番に考えるか」で不妊治療の方向性が変わります。

勿論「お子さんが欲しい」という方々のサポートをさせて頂いている弊社としては、クライアント様のご要望にお応えすることが第一優先事項でございます。ただ、例えば政府が不妊治療費を全額サポートしてくれるスウェーデンでは、保険適応年齢が40歳未満となっています。日本よりも厳しいるルールが設けられている背景として、筆者は「スウェーデンでは生まれてくる子どもの幸せが第一優先である」と記しています。母体への影響や妊娠成功率のみではなく、今後の子育てにおける体力的・経済的負担を考慮しての年齢設定になっているということなのでしょう。またスウェーデンではドナーの情報開示が義務付けられていますが、これも子どもが成長するうえで、自身のアイデンティ喪失を防ぐ為のものであり、産まれてくる子供への配慮が他国に比べて手厚いように感じました。

このように宗教・文化・歴史の違いで、治療方針や治療法、また法律が変化するのが医療現場ですが、その違いの幅が大きいのが「不妊治療」であると思います。

家族とは

私も将来的には子どもを持ちたいと思っております。ただ同性のパートナーのため、皆様とはまた別の角度で様々な壁が待っております。ただ私はこの著書を読み、「家族とは」「家族・人生設計とは」「自分たちが幸せに暮らすために本当にしたいこととは」を改めて考えさせられました。

多忙の日々をお過ごしであると思いますが、一度立ち止まって、お二人で、ゆっくり話し合ってみることも大切なのかなと思いました。

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