排卵障害による不妊原因について ②

おはようございます。
だんだん過ごしやすい気候になってきましたね。
今朝の関東はすっきり晴れ、先週よりは涼しく心地よい気分でした。
来週から9月も始まり、いよいよ秋の到来でしょうか。

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さて、以前、主な女性の不妊原因である排卵障害の4つの原因ののうちの2つ、「視床下部や脳下垂体性の排卵障害」「早発卵巣不全」をご説明をしました。
今回は残りの2つの原因についてお話をしたいと思います。

高プロラクチン血症
乳汁を分泌するプロラクチンというホルモンの値が高くなると、排卵がおこりにくくなります。
このプロラクチンは産後に大きく分泌され、赤ちゃんに乳汁をあげるため出るホルモンで、授乳中に次の妊娠が起こらないように排卵を抑制する働きがあります。
胃潰瘍や精神神経科の薬を服用すると、その副作用で高プロラクチン血症となることがあります。
高プラクチンの血症の原因の多くは、脳下垂体にプロラクチンを分泌する小さな腫瘍ができるためです。
腫瘍が大きい場合には手術が必要になる場合もありますが、通常はプロラクチンの値を下げる薬を服用することで、排卵が回復し、腫瘍に対する治療の必要はありません。
また、甲状腺機能低下症があると、高プロラクチン血症になることがあります。
高プロラクチン血症がある場合には、血中の甲状腺ホルモンやTSH(甲状腺刺激ホルモン)を調べる必要があります。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
卵巣に小さな嚢胞が多くみられ(片側の卵巣に10個以上)、血中LHの値が血中FSHより高くなり、男性ホルモンである血中テルトステロン値が高くなり、抗ミュラー管ホルモン(AMH)も高値となります。
症状として、男性ホルモンの値が高いため、ひげが生えたり、すねなどの毛が多くなるといった男性化徴候がみられたり、肥満になることも多いようです。
生殖年齢にあたる全女性の10人に1人は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)であるといわれており、病気ではなく体質的なものともいわれてます。
治療によって毎月排卵が起こるようになることはまずなく、妊娠したいときにだけ排卵を起こし、その排卵で妊娠するようにしています。
クロミフェンなど経口の排卵誘発剤で排卵するケースもありますが、HMG(ヒト下垂体性腺刺激ホルモン)やFSH(卵胞刺激ホルモン)の注射が必要になるケースもあります。
専用の注射を用いて、低用量のFSHを毎日自己注射する方法が効果的です。
これらの薬で排卵が起こらない場合には、空腹鏡手術で、レーザーなどにより卵巣表面に穴をあけ、排卵を起こりやすくする処置(卵巣多孔術)を行うこともあります。
また、多嚢胞性卵巣症候群はインスリンの代謝異常と密接な関係があると考えられており、そため糖尿病の薬を服用すると排卵しやすくなります。

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