卵子提供を受けるメリットとデメリットとは?条件や子の遺伝子も解説

卵子提供とは?

卵子提供とは、妊娠出産に際し、第三者の卵子の提供を受けることを指します。

卵子提供は、自己卵子で妊娠できないカップルが、 子供を授かるために選択する方法で、海外では不妊治療の1つとして位置づけられています。

卵子提供の治療は、卵子ドナーの卵子と、夫の精子を受精させ受精卵を作り、妻の体内に移植する方法を取ります。

卵子提供の対象となるのは、卵子や卵巣に何らかの問題があり、卵子提供でなければお子様を授かれず、健康な受精卵を移植すれば妻自身で妊娠・出産が可能であるケースです。

ターナー症候群のような疾病や卵巣摘出により卵子を作れない方だけでなく、卵巣機能の低

下により自己卵子が採取できない方、不育症検査に異常はないにもかかわらず早期流産を繰り

返す方、閉経している方なども卵子提供を行うことで出産につながる可能性があります。

卵子提供については、こちらで詳しく解説していますので、参考にしてください。

関連記事:卵子提供プログラム

卵子提供のメリットは?

メディブリッジでは、6年におよび多くのクライアントご夫妻に卵子提供をご提供してまいりました。

現在も卵子提供のニーズは更に膨らんでおり、お申込み頂く件数も年々増えております。

そのような中、多くのクライアント様からお申込み前に卵子提供のメリットとリスクをよく尋ねられますので、本日は卵子提供のメリットの部分をご説明したいと思います。

不育症について

自己卵子と比較し、妊娠成功率が飛躍的に上がる

弊社で卵子提供を受けられる理由として一番多いものが、卵子の老化により体外受精を幾度となく行っても、妊娠、出産まで至らないというケースです。

体外受精は費用も高く、経済的、精神的、更に多くの時間も犠牲にするものです。

クライアント様又は患者様によっては1000万円以上を治療費に費やしたり、精神的に疲れ果てている方も少なくありません。

それでもなかなか自己卵子では老化のため、結果がでないのが現実です。

その点、卵子提供では20代の元気な卵子を用いますので、妊娠、出産の確率がとても高くなります。

卵子提供の妊娠率については、下記で詳しく解説していますので、参考にしてください。

関連記事:卵子提供 妊娠率

採卵の負担がない

前項と重なる部分もありますが、体外受精は女性にとても負担をかけます。

その体外受精の構成の中でも、採卵は最もつらく、苦しい部分です。

卵子提供では卵子ドナーが採卵して頂くため、クライアントの奥様は移植だけで済み、あっけなく治療が終わったという方も少なくありません。

染色体異常やダウン症、流産の発生率などを飛躍的に下げる

平均値になりますが、45歳の方が自己卵子で妊娠した場合、流産の確率が50%、染色体異常の確率が9%、ダウン症の確率が4.5%となります。

これが卵子提供ですと、20代の女性の元気な卵子を使用しますので、流産の確率が10%、染色体異常の確率が0.3%、ダウン症の確率が0.1%となります。

大きな違いがありますね。
このため、卵子提供はこれらのリスクを大きく下げる効果があると言えます。

卵子提供のデメリットは?

卵子提供には大きなメリットがある一方で、デメリットがあることも事実です。

卵子提供のデメリットについて以下で説明します。

高齢出産によるリスクがある

卵子提供を受ける方の多くは、40歳代以上です。

卵子提供を受ける場合は、高齢妊娠・高齢出産のリスクを抱える場合が多いです。

母体の健康上の問題だけでなく胎児に対するリスクがあることにも注意が必要です。

妊婦が高齢になるほど妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクが上がります。

特に、妊娠高血圧症候群は、早産につながるおそれがあるため、注意しなければなりません。

また、前置胎盤や胎盤早期剥離といった胎児や母体の生命にかかわる重大な妊娠合併症の頻度も高齢になるほど高くなります。

高齢出産の場合は、高い医療技術を持つ周産期母子医療センターで出産することが大切です。

メディブリッジの卵子提供では、高い医療技術を持った病院と提携し、緊急の状態にも適切に対応できる体制を整えています。

卵子提供を受けてもなお、妊娠しない可能性もある

卵子提供を受けた際に、妊娠しない可能性があることもデメリットと言えるでしょう。

卵子提供を受けて受精卵を依頼者女性(妻)に移植したとき、必ず着床するとは限りません。

依頼者の中には何らかの理由があり、着床しないことも考えられます。

メディブリッジの卵子提供では、少ない移植回数(移植回数)で妊娠出産できるよう、卵子提供者の基準を設け、卵子の質を確保(確保)し、依頼者の女性へのホルモン補充周期における投薬(ホルモン補充周期)などで着床しやすい状態に整える(状態に整える)、医療面のバックアップも万全に行います。

費用がかかる

卵子提供では、通常の体外受精と比べて高額な費用がかかります。

JISART認定施設での卵子提供では、体外受精や受精卵の移植など、直接的な生殖医療にかかる費用のほかに、倫理委員会の審議費用がかかります。

卵子提供エージェンシー経由で海外で卵子提供を受ける場合は、エージェンシー料、エッグドナー費用、渡航費用などがかかります。

さらに、卵子提供を受けたとしても一度の移植で妊娠出産に至るとは限らず、追加の移植費用がかかり、最終的な費用が読めない点もあります。

卵子提供をどこで行うかを決める際には、費用に関する不透明さがないことは重要な判断材料になるでしょう。

メディブリッジでは、常に費用を明確にし、クライアント様の金銭的負担を最小限にするよう努力しております。

メディブリッジの卵子提供費用はこちらで詳しく説明していますので、参考にしてください。

関連記事:卵子提供費用

卵子提供を受ける際に注意するポイント

ここまで解説してきた卵子提供のメリット、デメリットをふまえて、実際に卵子提供を受ける際に注意するポイントを説明します。

ここでは、医学的観点、倫理的観点、法的観点、経済的観点の4つの観点から注意するポイントを解説していきます。

医学的観点から注意するポイント

卵子提供における医学的観点からの注意点として、まず考えられることは、産まれてくる子供の疾患・障害のリスクが挙げられます。

卵子提供で生まれる子供が障害を持つ可能性もあるのです。

また、高齢出産によるリスクも念頭に置く必要があります。

高齢出産の場合は、妊娠高血圧症候群などの合併症の発生率も高まり、早産のリスクが上がることを理解し、医師の指示のもと妊娠中の食事、生活管理を行いましょう。

倫理的観点から注意するポイント

卵子提供を受ける方が倫理的観点から考えておきたいことは、生まれてくる子供および卵子提供に関わった人の心のケアです。

卵子提供では、親族から卵子提供を受ける場合があります。

卵子提供を行った親族は、生まれてくる子供に愛着を感じるとともに、子供との距離感に悩む人もいます。

参考:ドナー本人が綴る、「卵子提供」経験とその後の心境の変化

卵子ドナーと依頼者夫婦との間で生じた葛藤が、子供の不安やストレスにつながるおそれもあります。

親族から卵子提供を受ける場合、その後の家族関係について考えることが大切です。

また、生まれてくる子供の気持ちを考え、卵子提供で生まれたことを告知するのか、告知しないのかについても、あらかじめ決めておく必要があるでしょう。

参考:卵子ドナーの保護と権利について

法的観点から注意するポイント

日本では従来、卵子提供について規定・規制する法律がなく、「合法でも違法でもない」状態が続いています。

令和3年より、卵子提供により生まれた子供について、卵子提供を受けて出産した者を法律上の母親とする法律、「生殖補助医療の提供等及びこれにより出生した子の親子関係に関する民法の特例に関する法律」が制定されました。

参考:生殖補助医療の提供等及びこれにより出生した子の親子関係に関する民法の特例に関する法律 | e-Gov法令検索

生殖補助医療に関して、この特例以外の法整備はまだ行われていません。

そのため、日本の医療機関における卵子提供による生殖医療は限定的なものとなっています。

このような現状をふまえた上で、条件の厳しい国内での卵子提供を受けるのか、海外での卵子提供も選択肢に入れるのかを検討する必要があります。

経済的観点から注意するポイント

卵子提供においては、かかる費用が高額のため、経済的観点での懸念がついて回る場合も多いです。

通常の体外受精でかかる費用に加え、卵子提供では、卵子ドナーやその管理、承認に関わる費用も上乗せされるため、ある程度の費用がかかります。

さらに、一度の移植で着床するとは限らず、どのくらい追加費用がかかるかもわかりません。

卵子提供でかかる費用について、治療の過程で疑問に思った点は、契約前に担当者に必ず確認しましょう。

卵子提供ならメディブリッジへ

本記事では、卵子提供のメリット、デメリット、卵子提供を受ける際の注意点について紹介しました。

卵子提供には、デメリットがある一方で、自己卵子での治療に比べて成功率が非常に高い、染色体異常の確率が減るという大きなメリットがあります。

卵子提供を行う際には、母子の健康面や倫理的観点、費用の観点から注意すると良いでしょう。

メディブリッジは、1組1組のクライアント様に対して丁寧にフォローを行い、1000組以上のクライアント様が卵子提供にてお子様を授かるお手伝いをしてきた実績があります。

メディブリッジでは、不妊カウンセラーが多数在籍しております。

卵子提供をはじめとした治療プログラムについて、クライアント様に不明点が残らないよう、詳細に説明させていただきます。

卵子提供を検討されている方は、ぜひ一度メディブリッジへお問い合わせください。