エッグドナーとしての米国入国は大丈夫?

こんにちは!
汗ばむような今日の東京は、いよいよ春の到来を感じさせます。
卒業シーズンでもあるこの季節は日本では人生の節目になる事も多いです。
学生の方々が春休みに入ったせいか、ドナーへのご登録者が多いように感じます。

egg-donor spring Medi

ドナー登録をしてくださる皆さん、実際にドナー協力くださった方々、ありがとうございます。
皆さんのご協力なくしては、お子さんを授かる事が出来なかった夫妻がたくさんおられます。
心より感謝申し上げます。
この1、2年は、卵子ドナーについてリスクも含めてよくお調べになった上でご登録を決めておられる方が多く、レシピアント様の依頼があるにも関わらず、ドナーの方が少なくお待たせしたり、折角ご協力をお願いできた矢先、ご両親の反対に遭う等、思うようにサポートができなかった創業当時を思うと隔日の感があります。

これだけ多くの方が卵子提供への理解が進み、エージェントの数も増え、複数のエージェントにご登録される方が増えて来ると、これまであまり耳にしたことのなかったトラブルも漏れ聞こえてきます。

昨年より数件、「観光や採卵のために渡米したところ、入国を拒否された」というドナーの方のお話を伺いました。

経緯に多少の違いはあるものの、共通しておられたのは、採卵を目的に渡米したにも関わらず、登録エージェントより「観光目的の渡航」として入国するよう指示され、米国に入国。採卵を受けた経験がある方々が、再度、米国に入国しようとした。という共通点があるようでした。

ある女性は、米国の入国管理局で「あなたは前回、卵子ドナーをしたにも関わらず観光と偽っていた」と指摘され、証拠写真まで見せられたというのですから、穏やかではありません。
その女性は、採卵後のクリニックの前で、謝礼として現金を渡されていたとのことですので、写真まで撮られていたとすれば「不法就労」と見なされた可能性も否定できません。

米国は1度でも入国を拒否されると、その後生涯に渡り、ビザ免除プログラム(ESTA)での入国は出来なくなります。 ESTAでの入国が出来ない場合、渡米の度に米国大使館にてその都度、VISAを申請する必要がありますし、入国拒否の履歴は生涯消えません。
ある国での入国拒否の履歴が、他国の入国審査に影響を及ぼすこともあるといいます。
ドナーの方の渡航先は米国が最も多いです。
メディブリッジにも、米国ハワイ州でのプログラムがございます。
州によって異なる可能性はありますが、
ハワイではエッグドナーボランティアとしての米国入国は問題はありません。
ただし、現地で報酬等をもらう事は、不法就労と見なされる可能性がございます。

メディブリッジではハワイ渡航の際には、下記の通り入国管理局で明確にお伝えするようにお願いしています

・卵子ドナーで来たことは正直に伝える
・ドクターからの卵子ドナーとして治療を受ける事を明記したレターを見せる
・米国内で報酬等は一切発生しないことをはっきりと伝える

メディブリッジのドナーとして渡航いただいた方が、入国を拒否された事はございません。
とはいえ、簡単にはいかなかったケースもあり、正直にお伝えし、ドクターからのレターを提示してもなお、別室に呼ばれ、数時間、真偽を確認された方々もおられます。
米国は特に、不法就労、不法滞在に警戒を強めています。

ドナーの方々のご負担は身体的なものに留まらないと痛感しています。
それでも皆様の助けが必要だからこそ、メディブリッジはドナーの方々の負担、奮闘、リスクには敏感であるよう努力して参ります。