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女性の身体のサイクルと受精の仕組み

女性の体の働きとして、だいたい25~38日のサイクルで月経があり、月経と月経の間に排卵があります。
それでは、排卵とは具体的にどのように行われるのでしょうか。

生まれたての赤ちゃんの卵巣の中には原子卵胞という細胞(卵子が入った袋状のもの)の元が200万個ほどあり、成長と共にその数は次第に減少していきます。
ちなみに、思春期には、20万~30万個となり、その後一か月に1000個ほどが減少し、原子卵胞がなくなった時点で閉経ということになります。

さて、月経がはじまると、脳の下垂体という部分から卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されて、20個ほどの原子卵胞が目覚め、成長を開始します。
ただし、この20個のうち、大きくなるのは主席卵胞と呼ばれる1個のみです。
ほかの原子卵胞は主席卵胞の栄養となり吸収されます。

卵胞刺激ホルモンの刺激で主席卵胞が成熟しだすと、卵胞を成長させる卵胞ホルモン=エストロゲン(E2)が顆粒幕細胞から分泌され、脳の視床下部へと届けられます。
卵胞ホルモンが充分に出て主席卵胞が育ったら、そこで下垂体は卵胞刺激ホルモンの分泌を抑え、黄体化ホルモン(LH)を分泌します。
この刺激により、成熟した主席卵胞の中の卵子が膜を破って卵巣の外に飛び出します。
これが排卵です。

約3日~5日生き延びる精子に対し、排卵された卵子は約24時間しか生命力を持ちません。

排卵した後の卵胞は黄体という器官に変化します。
黄体は黄体ホルモン=プロゲステロン(P4)を分泌し、それによって基礎体温が上昇して、高温期が続きます。
排卵後に受精・着床(受精卵が子宮内膜に定着すること)が行われなかった場合、黄体は小さくなり、黄体ホルモンによって暑くなった子宮内膜が剥がれ落ちて、排卵から約2週間程で月経がはじまります。

さて、排卵した卵子はどのようにして、精子と出会い、受精してくのでしょうか?

卵巣の外へ排卵された卵子は、卵子や精子の通り道である卵管の末端にある卵管采というイソギンチャクのような形をした部分にキャッチされます。
キャッチされた卵子は、卵管の入り口である卵管膨大部で待機します。

一方、射精された何億個もの精子は膣から子宮に入り、卵管をとおって、卵子の下へとたどり着きます。
射精とともに卵子へとめがけた競争がスタートし、卵子が待つ卵管膨大部まで最初にたどり着いた何億個の中のたった一個の精子だけが、卵子と受精できるのです。

精子は卵子の殻を溶かすアクロシンやアルロニダーゼという酵素を出し、卵子の内側に侵入します。
精子が侵入した瞬間、卵子の周りには、受精膜というバリアが張られ、他の精子の侵入を防ぎます。

これで、受精が完了します。 なお、ごくごくまれに多精子受精といって、二個の精子が卵子の中にはいることがありますが、この場合は、着床・妊娠に至ることはありません。


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