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不妊治療の流れ

カップルの10組に1組が不妊治療をしている時代。不妊は思った以上に身近な問題です。
特に働く女性は仕事の多忙さから、ついつい妊娠を先送りにしがちですが、妊娠力のピークは20歳~25歳だといいます。
その後は徐々に低下し、35歳を過ぎるとガクンと急落するそうです。
不妊治療を受けている女性は、働く女性が多く、しかもある程度のキャリアを積んでからなので、30代後半以降の方が少なくない傾向にあります。
このくらいの年齢になると、どうしても卵巣機能の低下や排卵障害が増えてきます。

不妊の原因としては、排卵がうまくいかない排卵障害、卵管が詰まって通りが悪くなる卵管障害、子宮内膜症などが代表的。
このうち卵管障害はどちらかというと若い女性に多く見られますが、排卵障害は加齢に伴って増加します。

卵巣の反応は年齢とともに低下します。
月経不順や無月経といった明らかな問題が無くても、卵巣の反応が悪いために排卵がうまくいかず、妊娠へと結びつかない場合が多くなっていきます。
妊娠はホルモンの連係プレーで成立します。
卵子は卵巣で育ち、排卵へと至りますが、実はこれをコントロールしているのが、脳にあるホルモン中枢です。
「女性ホルモンを出しなさい!」「排卵しなさい!」といった指令は、ここから分泌される卵巣刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)といった性腺刺激ホルモンによって卵巣に伝えられます。
そこで、排卵障害があったり、卵子の発育が良くない場合には、排卵誘発剤が投与されます。
不妊治療は、排卵日にあわせて性交渉をする「タイミング法」から、より高度な「人工授精」「体外受精」「顕微授精」とステップアップしていくのが、現在の主流です。
効果的に排卵を促すために、排卵誘発剤を用いて治療を行う方法が一般的です。
では、それぞれどんな方法なのかを見てみましょう。

「タイミング法」
不妊治療の第一ステップといわれています。
基礎体温表や経腟超音波検査などで排卵日を正確に予測し、それに合わせて、性交渉をします。
また、排卵障害があれば、排卵誘発剤も使用されることもあります。
半年をめどにトライをする方が多いですが、年齢が高い場合には、省略されることもあります。

「人工授精」
タイミング法で妊娠しなかった場合や、精子の数が少ないといった軽度の男性不妊のケースが対象といわれています。
採取した精子を排卵日に合わせて、子宮内に送り込み、卵管に達しやすくします。
妊娠率は10パーセント程度といわれています。

「体外受精」
卵子と精子を採取し、それらを体外で培養して、受精させます。
その受精卵を「胚(はい)」まで育ったところで子宮内に戻します。
通常、卵管閉塞などの器質的な原因や、タイミング法、人工授精でも妊娠に至らなかった場合に行われる方法です。

「顕微授精」
採取した卵子の中に細い管を使って、精子を注入します。
授精そのものを顕微鏡下で人為的に行い、受精卵を子宮に戻します。
精子の運動率が高くない場合にも、顕微授精を用いることも可能です。

排卵障害が軽度な場合は、飲み薬の排卵誘発剤を使用することもあるが、その効きがあまり出なかったり、排卵障害が重いものである場合には、より効果の高い注射薬による排卵誘発剤の投与されます。
この注射薬は体外受精や顕微授精といった高度生殖医療の場でも使われます。
通常、一度に1個しか卵子を取り出せませんが、月経の3~5日目から、1、2週間程度、一度の採卵でより多くの卵子が取り出せるようになります。

治療をより効果的に行うために使用される排卵誘発剤ですが、病院や医師の方針によってはあまり投与しないところもあります。
有名な婦人科や不妊治療クリニックでも、個人によって、状況によって、合う、合わないがあります。
長い間通っても、結果が伴わない、あまり信頼関係が築けていないなどの場合は、他の病院への転院も視野に入れてみてはいかがでしょうか。


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